「卒論の続き」

一生青春。 架空的計画(visionary scheme)の目標は世界の法則(The Law of the World)を見つけること。

インバスケット思考(考察)

 

「たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく」

 昨日、帰りがけに立ち寄った本屋でふと手に取ってみた本の話。仕事を効率的に進めるための要点がよくまとまっていて、仕事術的なことを体系的に身につけたい若者に勧めたい書籍。

 インバスケット思考については、以前から認識はしていて基本的なビジネス態度とロジカルシンキングをまとめたものぐらいに考えていたが、この本の中では必要なことがコンパクトに、段階に応じて、わかりやすく書かれているところに親しみが持てる。

 

インバスケットとは?

インバスケットととは、未決箱の意味で、現場で発生する案件を使ったシミュレーションゲーム。下記の本家の個人向けサイトにその説明がある。

 

インバスケットは試験、ゲームやテストなどと言われていますが、現在は一般的にそれらを含め「インバスケット」と呼ばれ、後に付く名詞によって意味合いが違ってきます。例えばインバスケット・ゲームであると、教育・訓練的要素が高くなり、テストになると試験的要素が多くなり、技法がつくと案件処理の効率的解決の方法としての意味合いとしても取れます。インバスケットの言葉は和訳すると「未処理箱・未決箱」です。そこにはいろんな案件がランダムに入っていて、その役職になったつもりで、限定された時間内に案件処理していくというリアルなビジネスゲームの一種のことです。

                 引用元 http://www.eonet.ne.jp/~in-basket/

 

 最近では大手企業の管理職研修で採用されているらしい。ある大手企業に勤務する私の学生時代の先輩が、管理職テストでインバスケットの研修、テストがあるとの話を以前していた。法人向けサイトには、インバスケットでトレーニングできる能力として対人スキル、組織活用能力、洞察力、分析力、問題発見力、意思決定力に関するスキルが身に付くとされている。*1

  

 上記がインバスケットの内容だが、最近では大手企業の管理職研修で採用されているらしい。ある大手企業に勤務する私の学生時代の先輩が、管理職テストでインバスケットの研修、テストがあるとの話を以前していた。

 

具体的な内容

 さて、この書籍ではインバスケットで取り上げられるスキルの概要説明と具体的なスキル内容の解説で構成されている。初級編、中級編、上級編の3段階になっており、各段階は5つのテーマ、合計15の要素で構成されている。

 

「初級編」 

  1. 優先順位をつける力
  2. 問題発見力
  3. 思いやりの力
  4. 自己分析力
  5. 確認する力

「中級編」

  1. 創造力
  2. 洞察力
  3. 当事者意識をもつ力
  4. 対策立案力
  5. 組織活用力

「上級編」

  1. 段取り計画力
  2. 課題形成力
  3. 目標設定力
  4. リセット力
  5. 逆算力

 

ここからは、勝手な考察とまとめ。。。

 

「初級編」5つのスキルの考察

 初級編では与えられたタスク処理を効率的に進めるスキルについて取り上げられている。

 

 以下、初級編について各項目の自分なりのまとめと解釈。

  • 「優先順位をつける力」:「緊急性」と「重要度」の4象限のマトリクスでタスクを整理し、取り組むべきことの順序をつけること
  • 「問題発見力」:あるべきと現状のギャップを見つけ何が問題かを定義すること
  • 「思いやりの力」:相手の立場(受け手の側)に立って物事を考え、相手が受け入れやすいボールを投げること
  • 「自己分析」:結果とそれに至るプロセス振り返り、良かった点、悪かった点、改善点を洗い出し、次の仕事への気づきや学びを自分のスキルにしていくこと
  • 「確認する力」:自分が求められていること、取り組むべきことに間違いがないか、やることの目的、成果、タスクのアウトラインを実際にアウトプットして、依頼者に確認することで手戻りを少なくすること

 

 

「中級編」5つのスキルの考察

 中級編では与えられたタスクを創造的に、よりうまく取り扱うため、より効果的に進めていくためのスキルが取り上げられている。

 

 以下、中級編について各項目の自分なりのまとめと解釈。

  • 「創造力」:よくある打ち手の繰り返しでなく、前提条件、制約を考慮しながら実際の仕事を進めていくプロセスや、その周辺で起こりうるイベント等をイメージしながらコントロールファクターを認識しつつ、仕事を進めていくこと(要は、よく考えて仕事しろということ)
  • 「洞察力」:この先どうなるかを考え、イメージし仮説検証しながら仕事を進めていくことで、より効率的・効果的に物事を対処していくこと
  • 「当事者意識を持つ力」:自分がその当事者だったら何をどうするのかを当事者になりきってみることで踏み込んだ仕事を行うこと
  • 「対策立案力」:常に次善策、「案」を考案し、打てる手立てをいつでも打てるようにしておくこと、万策尽きる状態を回避すること
  • 「組織活用力」:自分で何でもこなすのではなく、任せるべき仕事、特に自分がやることで組織全体の付加価値が下がってしまう仕事を、適正に部下などに振り分け直すこと

 

 

「上級編」5つのスキルの考察

 上級編ではゼロベース思考、目標設定、課題化、段取りといったプロジェクト計画の策定をイメージするようなスキルが取り上げられている。

 

 以下、上級編について各項目の自分なりのまとめと解釈。

  • 「段取り計画力」:最終ゴールを細かく分解し、いつまでに誰が、何をどういうステップで実施していくのか、そのマイルストーンはいつ設定するのか全体をデザインしてプロジェクト計画を策定すること
  • 「課題形成力」:問題(Gap)に対して何を行えば、問題がクリアされるのか打ち手を具体化すること
  • 「目標設定力」:目的を考え、具体的に何がクリアされれば目的が達成されたといえるのかをブレイクダウンして考え、クリアすべき何かを定量的、定性的に状態目標として設定すること
  • 「リセット力」:ゼロベースで考えること、いったん前提や制約、立場やステークホルダーを度外視しして「あるべき」を見直してみること(要は、自分で自分の首を絞めてないか別の角度から検討し直してみること)
  • 「逆算力」:ゴールやアウトプットから考えて、時間軸やインプットを明らかにし、プロセスやマイルストーンを設定すること

 

 上記ちょー自分的まとめではあるが、勝手に解釈してみたのでこの本に書いてある内容とは相当なズレがあると思う。

 

 より詳しく学んでみたい方はこちらから。

 

インバスケット個人向けサイト

インバス!インバスケット試験対策情報サイト (株)インバスケット研究

インバスケット法人向けサイト

インバスケット問題集・教材開発 インバスケット研究所 

 

書籍:

たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく  

 

インバスケット思考(考察)でした。