「卒論の続き」

一生青春。 架空的計画(visionary scheme)の目標は世界の法則(The Law of the World)を見つけること。

めくるめくデザインの基礎力を学ぶの世界へようこそ!

デザインへの誘惑

 

 仕事がらパワーポイントのスライドを作ることが多い。20代のころはは、製品マーケティングや販促を担当していたこともあったのでチラシ作りもよくやった。しかしながら、専門的にデザインの基本を学ぶということはせず、ほぼ独学でやってきてしまった。

 

 先日、最寄り駅の本屋に立ち寄った際、デザインの本が3種類山積みにされていたのを発見。新入社員向けのコーナーの一部にその本はあった

 

 パワーポイントのレイアウトについての書籍が2種類と、デザイン全般(主にチラシ)についての本が1種類。パワーポイントについては何冊読んだかわからないのでさらっと見てあまり心をひかれなかったが、デザインについて書かれたデザイン入門教室 [特別講義] 確かな力を身に付けられる ~学び、考え、作る授業~ (Design &IDEA) という本が私の心をとらえた。

 

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 最初に見た日はちょっと迷って購入しなかったが、つい昨日もう一度その本を見かけてデザインを勉強してみようと購入してみた。

 

 

 

この本が対象としている読者

 

この本は以下の人向けとかいてある

 

  1. これからデザインを始めようとしている人
  2. 日々業務の中でなかなか思うように紙面を仕上げることができない人
  3. デザイナー1年生

 

 私はb.に該当。パワーポイントのチャート程度で困ったことはないが、サイトや印刷物の製作になると全く門外漢である。

 

 読み手に伝わるデザイン、心に残るデザイン、読みやすいデザインを制作するのにもっとも大切なのはセンスではありません。本書を読み進めていただければ「卓越したセンス」や「長年の経験」などがなくても、目の前の課題を解決するデザインを制作できることを体感していただけると思います。

 

 是非是非デザインスキルをつけてみたい!
 この方のものの書き方にいちいち期待が高まってしまう。

 

 

最初に学ぶべきは「デザインの基本ルール」と「デザイン制作の流れ」

 

はじめに知っておくべき最重要ポイント

 

デザインは、すべての人が必ず上達できます。読み手にきちんと伝わる紙面や、読み手の心に残るデザインを製作するために最初に知っておいて欲しいのは「デザインの基本ルール」と「デザイン製作の流れ」です。

 

 

デザインにはルールがある

  • 黄金比Golden Ratio)1:1,618(近似値)

 

センスよりもの大切なこと

  • 誰に何を伝えたいのか明確にすること(目的)
  • その目的の実現に最適なデザインの手法(基本ルール)を選び、制作すること

 

 デザインはあくまでも手段であって、目的ではありません。「美しいデザインに仕上げる」ということが目的になってしまっては本末転倒です。

 デザイン制作を行う際は、何よりも先に「制作する目的」をきちんと定めることがが大切です。

 

 

第三者のためのデザイン

読み手が必要としている情報は何か」、「読み手はどのように感じるか」といった、読み手(第三者)を主体としてデザインを検討することが大切です。

 

 

デザイン制作の流れ(概要)

 

デザイン制作の基本的な制作フローは次のようになる。

 

  1. 情報の整理
  2. レイアウト:版面・マージンの設定
  3. レイアウト:グリッドの設定
  4. レイアウト:優先順位の適用(役割を与える)
  5. レイアウト:強弱の設定
  6. 配色
  7. 文字・書体選び
  8. 情報の図式化(インフォグラフィック)

 

 掲載すべき情報(文字や写真など)、制作物の目的、仕上がりのイメージなどを用意しておく。作りながら考えるのではなく、必要なものを先に洗い出してからデザインを制作する都いう大きな流れを大事にすること。

 

 

デザイン制作の流れ(詳細)

 

情報の整理

 制作に入る前に「なぜこの制作物を作るのか」という問いに対する答えを考え、制作物の目的を明確にする。その上で読み手をイメージしながら「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どのように」「目的は」「結果は」の項目を立てて情報を整理していく。

 

レイアウト:版面・マージンの設定

 版面とは「文字情報や写真、図版などを配置できる領域」。レイアウトスペースとも呼ばれる。これらの要素を配置してはならない領域のことを「マージン」や「余白」という。

 

レイアウト:グリッドの設定

 レイアウトの基本は要素同士を揃えること

 

レイアウト:優先順位の適用

 「役割を与える」とは、紙面のどの部分に情報を配置するかを考えること。役割を与える際のポイントは、似た内容の情報を近くに配置し、関係のない情報は離して配置すること。

 

レイアウト:強弱の設定

 強調したい要素を大きく、そうでない要素を小さく。要は文字や画像を大きくしたりすること。「読ませる文字」と「見せる文字」を明確にすることがポイント

 

配色

 デザインの印象は配色によって左右される。初心者のうちは広く利用されている配色理論を活用し、制作物の目的に沿う配色を選定するとよい。

 

文字・書体選び

 書体選びの基本は「複数種類の書体を使わない」こと。印象の異なる書体を複数使うと統一感のないデザインになってしまう。

 

情報の図式化(インフォグラフィック)

 図式化すれば一目で必要な情報を認識できる。情報の図式化はデザイン制作においてとても重要。

 

 

情報整理の基本(誰に何を伝えたいのか)

 下記の内容はそのままプロジェクトワークにも適用できそうな金言だ。

 仕事の発生の経緯や目的をまず明らかに、そして必要な情報をフレームワーク等に従って整理する。そして最後に、重要なこと、あまり重要でないことの優先順位をつけて作業を進めていく。

 

 

目的を明確にすることの大切さ

 なぜいきなり制作に入らないかというと、実現すべきデザインの仕上がりが、読み手に伝えたい内容や、与えたい印象、また利用シーンや扱われ方などによって大きく変わるからです。目的を明確にしないままに作業を進めると、多くの場合において最適なデザインに仕上がることはありません。

 

情報を整理する方法

まずは「なぜこの制作物を作るのか」という問いに対する答えを考えて、制作物や資料の目的を明確にします。

 その上で、読み手をイメージしながら「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どのように」「目的は」「結果は」の項目を立てて情報を整理していきます。すると同じ文字情報であっても、優先的に掲載すべき情報や大きく掲載したほうが良さそうな情報が浮き彫りになり、同様に、あまり重要でない情報も見えてきます.

 

 

ここにも金言が。。。

第三者から仕事を受注してデザインを制作する場合は、必ず事前に、必要な情報を受け取り、その内容について打ち合わせをしてください。人の思いというものは往々にして自分の感覚と異なります。「きっとこういうことだろうな」と勝手に判断して作業を進めると、後になって「イメージと違う!」と言った事態になってしまうこともあります。デザイン制作においては事前準備がとても大事です。

 

 デザインをシステム開発プロジェクトに置き換えても同じですね。形のないものを形にするということには「双方の思いを可視化し、具体的な資料で認識合わせする」という一手間が必要だと、強く思う今日この頃であります。

 

 

・・・という訳でこの本是非オススメです!