「卒論の続き」

一生青春。 架空的計画(visionary scheme)の目標は世界の法則(The Law of the World)を見つけること。

学びを学ぶその2(20時間の続き)

 前回の投稿からかなり時間が空いてしまったが、書かないと次にいけないような気がするので続きを書き上げることにしたい。

 

 

「どれだけ時間を費やすかでなくその時間で何をするか」

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 本書で取り上げられている超速スキル獲得法では、「必要十分」という考え方に重要性を置く。学習曲線のもっとも大きなところにレバレッジを掛けて新たなスキルを獲得するという発想がもとになっている。プロレベルに達するには、平均1万時間の本気練習が必要という「1万時間の法則」を逆手に取った戦略だ。


 経験則上も、一つの専門に深く、精通した上での強さもあれば、単純なコトをたくさんつなぎ合わせて生み出す成果もある。ひとつの例えとして、UNIXというシステムが一つのコト(スキル)をほどほどうまくやり、つなぎ合わせて大きな仕事(プロセス)をこなすというアプローチに考え方は近いかもしれない。

 

 複雑なことを複雑にやるのではなく、小さいプログラムに一つのシンプルなことをうまくやることを徹底させて、その組み合わせで何かをうまくやるという考え方は普遍的考え方といってもよいのではないだろうか。本論とはそれるが、物事の考え方を学ぶ名著として「UNIXという考え方」という名著を取り上げておきたい。

 

 

UNIXという考え方」

ITな人、コンサルタントな人には是非お勧めしたい書籍。コンサル会社の技術マネジャーのお勧めで10年以上前に初めて読んだが、いまだその考え方は有効だと思う。

 

 

 

超速スキル獲得法とは何か?

 

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「習得したいスキルをできるだけ小さなパーツに分解し、そのうち特に重要なモノを見極め、まずそれを意識的に練習する」というプロセスのこと。

超高速スキル獲得法は大きく「分解」「学習」「除去」「練習」4つのステップに分かれる。

 

分解
 スキルはできるだけ小さなサブスキルに分解する

 

学習
 賢く練習できるように、また練習中に自己修正ができるように個々のサブスキルについて十分な知識を得る

 

除去
 練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く

 

練習
 特に重要なサブスキルを20時間練習する

 

 要は、大きなタスクを重要なサブスキルという学習タスクに分解し、雑念を排除し、一つ一つを集中して学習するということか。プロジェクトマネジメントの計画にも通じる感じがする。

 

 

しなやかに学ぶ

 

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 スキル獲得にあたり重要なことは、「それが自分にもできる」と信じること。これは多くの自己啓発本でも語り尽くされていることだが、できると思うことがすべての始まり。「できる」と自分で信じられないなら、それができることは一生ないだろう。 

 

 周りを見渡しても、学歴の有無に関係なく、今うまくいっている人、成功している人は、例外なく自分のことを自分で信じている。私はできる、やればできると。うまくいっている方々は少なからず「自分はできる」という確信を持っている。これほど単純だが、実は習得することが難しい「自分はできる」と信じきるスキルこそ強力なものはない。

 

 「学ぶ」ということにおいてもこれは同じことだと思う。「できる」と信じている人はできるようになるし、「無理かも」と考えている段階の人にはやはり無理なのだ。スキルや才能は生まれつきのものではない。努力によってそれは伸びていくものとこの本でも語られているし、大抵のことは学習で身につけることができると自己啓発関連の本では常識のように書かれている。。

 

 粘り強く練習することで、時間をかければ必ずできる。その時に大事なのが「うまくいく方法に集中して努力する」こと。うまくいかないやり方は捨ててしまうこと。このスキル獲得のモデルは、最終的には以下の3段階のモデルに集約できるらしい。

 

 

スキル獲得の3段階モデル

 

1. 認知(初期)段階

 自分がしようとしているスキルを分解し、調査し、そのプロセスについて考え、対処できる程度のパーツに分解する。

 

2. 連合(中期)段階

 スキルを練習し、環境からのフィードバックを受け取り、それに基づいて方法を修正する。

 

3. 自律(後期)段階

 アタマで考えず、また必要以上に注意を払わずに、スキルを効果的かつ効率的に実践する。

 

 練習すればするほど、スキルは効率的、効果的、無意識的になる。習慣化するまでやり続ける。ここまでいくのが難儀だが、できてしまった時の効果ははかりしれないだろう。

 

今回はここまで。