2014年のおわりに・・・「念」という考え方
今年は人生の大きな転換期となった1年だった。
また今年は今まで以上に新しいことをいろいろ吸収した1年でもあった。
今年学んだ中で一番大きな気づきは、「 念」という考え方。
今の心と書いて「念」。英語では「 mindfulness」である。
仏教の概念であるが、原始仏教まで遡っていくともはやそれは宗教ではなく科学だということに気づくだろう。
マインドフルネスはここ数年アメリカのハイテク企業を中心に企業研修にも取り入れられている概念だ。11月には日経主催のセミナーも実施され、有償かつ定員500名のキャパが満員御礼という盛況ぶりである。禅とならび、AppleやGoogle、Intelなどで取り入れられ、ビジネス上の成果を上げているそうだ。
マインドフルネスを実現するための技術のひとつであるヴィパッサナー瞑想は、ブッダが悟りを開いたときに最終的に拠り所とした瞑想法と言われている。
瞑想のやり方はいたって簡単。一瞬一瞬の行動、知覚、思考、心の流れに気づいて確認するのみ。自分の生み出す思考を見張り、感情を感じ、反応を観察する。
「観る」ことで余計な思考や妄想が止まり、現在の瞬間に集中するだけでこの世の苦を克服する技術だ。現実の事象をひとつ、ひとつ観察する。気づきと観察が理解を生み出す。
われわれの人生の多く、思考活動の大半は過去や未来という心理的時間に縛られている。心が変われば生き方が変わり、生き方が変われば人との出会いも人生も変わって苦しみから解放されていく。
ずっと前から気づいていたが、自由になれるのは「今」という瞬間しかない。
そしてだれもが今という瞬間以外見たこともないはずだ。
今この瞬間にあること。心理的に待つのはもうやめだ。待っている間に時はすぎてしまう。
今この瞬間にあり、本当の自分を生き抜くこと。人生は短い。
来年は「今ココにあること」に焦点をさらに絞り、より充実した1年にしたいと思う。
さようなら2014年。
ようこそ、2015年。